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雲取山に初めて登りました

雲取山に初めて登って来ました。

 

雲取山と言えば、鳳凰小屋では常連の千葉さんの行きつけの山になっています。

千葉さんは、夏の間は毎週末東京から鳳凰小屋に通って来てくださる方なのですが、冬は毎週のように雲取山に通っていると聞いていました。

 

「雲取山の何が千葉さんをそんなに引き付けるのだろう?」 

十年来の疑問を晴らしに、雲取山を訪れました。

 

~雲取山からの富士山~

まず何よりも素晴らしかったのが、稜線からの富士山です。

雲取山の稜線から見る富士山には、普段の鳳凰三山から見る富士山とは異なる感動がありました。(隣の芝生が青く見えるのもあるかもしれませんが。)

 

特別に格好よく感じた理由は二つあります。

一つは、吉田大沢の崩壊地です。雲取山から見る富士山は、吉田大沢が正面の山頂付近から左斜め下に走っています。これは鳳凰三山から見るとあまり目立たない部分です。 

この部分が富士山のシンメトリーにほどよいアクセントを加え、立体感を際立たせているのだと感じました。

もう一つは、富士山の手前に広がる山並みです。

大月の秀麗富嶽十二景、飛龍山へときれいに伸びる天平・ミサカ尾根、大菩薩嶺も甲府側とは違ったキレのある山容がとても素敵です。

これらの山並みが富士山の前景として広がっていることで、富士山に遠近感が加わっています。

こうした景色はよくありそうでいて、意外と目にすることが少ないようにも思います。(奥多摩山域の経験が少ないので一般的だったらすみません。)

 

 

 ~思い出の南アルプス~

雲取山の稜線からは、南アルプスの山々もよく見えています。個人的にはこの景色が本当に素晴らしかったです。

飛龍山の奥には、右から甲斐駒、仙丈、鳳凰、白峰三山、塩見、悪沢、赤石、聖、上河内。光岳を除く南アルプスのほぼオールスターが立ち並びます。

さらに南には笊ヶ岳、大無間山、山伏なども。少しマニアックですが、いずれもとても良い山です。

(※北岳~農鳥岳の白峰三山は、飛龍山に隠れやすいですが、角度を変えると見ることができます。)

 

南アルプスの山々をこれだけ一同に望める場所は、私は他に金峰山くらいしか知りません。

これら南アルプスの山々を眺めていると、それぞれの山を登った時の記憶や感情が呼び起こされます。

「あの山は死ぬほど大変だったなあ」

「あんな山はもう二度とやれないだろうなあ」

「ほんと行ける時に行けて良かった」

「あそこの山ならまだチャンスあるかも」

「あそこはまだ行ってないから行ってみたい」という具合です。

 

南アルプスの山は、登った回数こそ少ないものの、当時の自分の全てをぶつけて挑んだ山がいくつもあり、どうしても思い出によるフィルター補正が強くかかってしまいます。

山はできるだけ新鮮な気持ちで登りたいと思っていますが、こうして過去の山行の記憶を重ねながら、登ったり眺めたりするのも良いものですね。

 

南アルプスは一つ一つの山が大きく険しく、アクセスも大変なことが多いです。その分記憶に強く残りやすいかと思います。皆様もぜひ機会を見つけて登ってみられてください。

 

最後になりますが、同行者の鳳凰小屋お手伝いスタッフの松ちゃんと友人の石くんと。

 

反省点もありましたが、おかげさまで素敵な山を知れた山行でした。また訪れたいと思います。千葉さんもいいきっかけを下さってありがとうございました。また鳳凰小屋でお会いしましょう!

 

写真…松ちゃん、石くん、青砥 

文…青砥

カテゴリー:スタッフの日常

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