新潟の里山でカタクリと雪割草を見て来ました。
4月10日に新潟の里山、角田山(かくだやま)に登って来ました。海から山頂へ登ることのできる山で、花の名山としても有名です。
山の先輩、小池さんのおすすめは「灯台コース」とのことで海から出発しました。
灯台の下に車を停め、潮騒を耳にしながら標高を上げます。
急ですが、見晴らしのよい気持ちいい尾根です。
序盤はこのような細かい岩の上を登って行きます。
安山岩の溶岩が固まった地面。つまづきやすいので要注意です。
登山道にはたくさんの花が咲いていました。写真を撮ったものを紹介します。
☆ユキバタツバキの花?
(ヤブツバキとユキツバキの自然交配種)
※ヤブツバキとユキツバキは、①花糸の色(白か黄)、②葉のギザギザ具合、③日に透かして葉脈が見えるかの3点で見分けるそうです。これはその中間くらいかな。
☆ハマダイコン
大根が野生化したものらしいです。大根ほどは太くならないんだとか。地面の下の様子と味の程が気になります。
角田山の主役、カタクリの花。
咲きかけのカタクリ
それはもう無数に咲いていました。
登山道脇はすべてカタクリの大群落
ここはカタクリの咲いている山ではなく、山がカタクリなんだと思います(混乱中)
☆ミチノクエンゴサク。
ヤマエンゴサクより小さく可愛らしいです。
☆ナガハシスミレ
「距」(きょ)と言って、トサカ、ちょんまげにあたる部分がしっかり立っているのが特徴です。
☆アズマイチゲ
項垂(うなだ)れるように咲きます。
他にきれいに花開く☆キクザキイチゲも見ましたが、写真を撮り損ねました。
☆トキワイカリソウ
☆ショウジョウバカマ
「猩々」(しょうじょう)は、『もののけ姫』にも出てくる中国の伝説上の動物。花を赤い顔に、葉を袴(はかま)に見立てているそうです。猩々にたとえるには、あまりに可憐な花だと思いました。
☆シュンラン
☆雪割草(ミスミソウ)
角田山には皆さんこの花を見に来るという名物の花です。
しかし、(恥を忍んで書きますが)なんと私はそのことを知らずに入山してしまい、下山後に知って後の祭り。
『徒然草』に、仁和寺の法師が石清水八幡宮へ参拝しに行ったのに、他の寺を石清水八幡宮だと勘違いをして参拝せずに目前で帰ってしまうという笑い話がありますが、まさにそれと同じです。「山へ参るこそ本意なれと思ひて、花までは見ず」。全くお恥ずかしい限りです。
いつも夏場は鳳凰三山に籠っていて、冬~春は雪山ばかり行っているせいですね。反省の意味も込め、しっかり記憶に刻むために書き残しておきます。
角田山の登山道はとてもよく整備されており、地元の方が並々ならぬ愛着と熱意を持って手入れされているように感じました。(雪割草など花の保護についてもそう。)もし協力金などの仕組みがあるようなら、次回は支払わせて頂きたいと感じました。
下山後、夕暮れを待って再び灯台へ登りました。
奥に見えるのは佐渡ヶ島。大きいですね。
義経がくぐったという、このトンネルの先に、
とても美しい景色がありました。海が近い山も素敵ですね。
~まとめ~
角田山、聞きしに勝るすばらしい山でした。カタクリ以外の花はほぼ全て初見で、とても勉強になりましたし、これから花を求めて里山を歩いてみようと思いました。勧めてくださった小池さん、ありがとうございました。(いや、もう少し詳しく教えてくれていれば…笑)
次回はもう少し早い時期に、雪割草をゆっくり眺めに来たいと思います。ウスバサイシンやコシノカンアオイなど見つけられなかった花々もぜひ見てみたいです。
以上、長文に最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
(青砥)