登山道に咲いた花々を紹介します。~トウゴクミツバツツジ・オオカメノキ・ミヤマエンレイソウ~
新緑の舞台が麓(ふもと)から山へと移ってきました。最前線は登山口(標高1,100m)から少し上くらい。山を登りながら鮮やかな緑を目にすることができます。
以下、先日5月4日の入山時に見掛けた花を紹介します。
トウゴクミツバツツジ
トウゴクミツバツツジは、関東に多いので「東国」、葉っぱが3枚セットなので「三つ葉」の名前を持っています。
ミツバツツジとの見分け方が少し難しいのですが、①ミツバツツジよりも遅く咲く、②雄しべが10本と多く、そこに白い毛がふさふさついている、③花と葉っぱが一緒に出る、という違いがあります。
オオカメノキ
ブナの森に育つ低木の落葉樹で、アジサイに似た白い花を咲かせます。名前の由来は「葉っぱが亀の甲羅に似ている」こと。
これから約ひと月ほど、白い花が登山道に咲き乱れます。下りだとすぐに目に入りますが、登っていると気づかない人も多いかもしれません。
ちなみにオオカメノキの冬芽は、こんな不思議な形をしています。
こちらは3月初旬、お隣の黒戸尾根にて撮影しました。縄文土器のような、かわいらしい見た目です。
ミヤマエンレイソウ
「葉っぱも萼(がく)も花も全部3枚ずつ」がエンレイソウの特徴です。中でも白花は、ミヤマ(深山)エンレイソウと呼ばれます。
エンレイソウの漢字は「延齢草」。昔の中国で胃腸薬などに使われたと言われますが、毒の成分もあるらしく、本当に延命してくれるのかは謎に包まれています。昔の人は毒をもって毒を制そうとしたんでしょうか。くれぐれも試さないようご注意ください。
もう少しすると、バイカオウレン、コイワカガミ、クモイコザクラなどの花々が咲くようになり、山がにぎやかになります。
(青砥)