小屋閉めまであと3日。スタッフは着々と外作業を進めています。
今日を含めて、小屋閉めまでいよいよ残り3日となりました。
(※その後、11月4~6日だけ営業予定です)
山小屋で指折りの大仕事の一つが小屋閉めです。
今年は9月の天気がいまいちで、作業が後ろにずれ込みましたが、10月に好天が続いたおかげで、一気に作業を消化でき、何とか無事に小屋閉めを迎えられそうです。
今日は小屋閉めに向けて行っていた作業についてご紹介したいと思います。
①外壁のペンキ塗り
②屋根のペンキ塗り
③倒木の撤去
④小屋周りの階段作り
⑤壊れた箇所の補修
⑥草刈り
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①外壁のペンキ塗り
秋は空気が乾いて、一日中晴れる日も増えるので、ペンキ塗りを進める絶好のタイミングです。
ペンキの弱ったところをヘラでこすってはがし、その上にペンキを塗り直していきます。ものすご~く地道な作業です。
↑鳳凰小屋外壁、ペンキ塗りチーム
左からトミちゃん、アオト、黒子の原ちゃんです(笑)
雨での中断を挟みながら、約1ヶ月くらいやっていた気がします。作業の翌日は握力筋・肩筋・背筋が大変でした。
②屋根のペンキ塗り
つい最近、別館の屋根のペンキ塗りをしました。
高くて気持ちいい素敵な作業ですが、同時に一歩足を滑らせると身の毛もよだつ危険な作業でもあります。
ペンキさえ踏まなければなんてことはないんですが、一歩でもペンキを踏むと、足下がスケートリンクと化すので要注意。
安全のため、確保(ビレイ)しながら行っています。
終わった後は精神的にどっと疲れます。
③倒木の撤去
山が雪で閉ざされる前にと、倒木を撤去して丸太運び。秋になると、木が乾燥するので、いつもこの時期にやっています。
採集した丸太や枝は、後で補習材や薪として使います。
かつては、むさ苦しい男たちがいかに他所より重たい丸太を運ぶかと覇を競って行う作業でしたが、近年は女性陣も行う華(はな)のある作業?になりました。
④小屋周りの階段作り
早速、撤去した丸太を使います。今回は小屋の周りの小さな階段を手仕事で直しました。
↑木が朽ちて弱った箇所を新しい丸太に交換。
↑採寸された丸太が、細田オーナー熟練の技でいい具合に固定されて埋まっています。
今回はぼくも1箇所担当させてもらいました。
鳳凰小屋歴64年の細田オーナーからやり方を教わるのは大変勉強になります。
⑤壊れた箇所の補修
窓・ドア・引き戸・階段…。山小屋では何でも自分たちで直さなければいけません。
今回は貯水タンクを載せる台が傾いていたので、それを直しました。
↑傾いた丸太を抜いて埋め直し、
組み立て直します。
チェーンソーを振る81歳の細田オーナー。
釘を打ち付けて、
完成です!
⑥草刈り
ひと月ほど前に、小屋周りの草刈りをしました。
次シーズンの高山植物の発育を良くするために行っています。
秋が進み、気温が落ちて霜が下りると、高山植物の葉が朽(く)ちてしまいます。
朽ちた葉が残っていると、(落ち葉かきが綺麗にできないので)その上に落ち葉がたまり、来年の高山植物の芽吹きを邪魔してしまいます。
(キバナノアツモリソウもまた来年。)
近年はニホンジカの食害や盗掘により、小屋の周り以外では高山植物を目にする機会が本当に減りました。
せめて小屋の周りだけでも花々が豊かに咲く景観を維持していきたいものです。
アオト