先週おまけ

先週（とはいえ３日前）

超常連千葉さんと小屋を閉めて下りたのです。

千葉さんとは私が初めて鳳凰小屋に来てからの付き合いで随分になる。

初めて歩荷したとき、登ってくる千葉さんとすれ違って、「いってらっしゃい、小屋で待ってるね」と背中をおされた。その言葉が嬉しくて、力一杯下りた。なのに夕刻、もう暗くなり始めたとき、私は半ベソどころか、汗なのか、涙なのかわからない、顔を拭いながら歩いていた。とにかく辛かった。まだ登るのかよ…と何度見上げたことだろう。

薄暗い中、「ああ、いたいた」なんて言って千葉さんが迎えに来てくれた。ここまで下りると思ってないから、サンダルを履いている。心細くなってきた頃、知ってる顔がちょこんと見えて、とても安心したのを覚えている。千葉さんとはそういう人なのだ。

話しを戻すけれど、そんな千葉さんと下山中、なんとカモシカに遭遇。

単焦点のレンズだったから近くで撮れなかった…

このカモシカ、鉢合わせてからも、振り返りながらしばらく一緒に歩いてくれるし、気の合う友達のようだった。千葉さんは「先週もカツラの木のところで会ったよ」なんていうし、これはもう千葉さん目当てとしか思えない。動物もわかるんじゃないだろうか、千葉さんについてペラペラ喋らなくとも、波長とか、匂いとか？そう言ったなにか惹かれるもの。

最後まで見送ってくれたカモシカ、次はいつ会えるだろうか。楽しみにしている。