穴山駅から歩いて来ました

一昨日、穴山駅から歩いて来られた内野さんです。

「穴山駅…？」と思われる方もあるでしょうが、JR韮崎駅から2つほど北に下った駅です。

かつて御座石・青木両鉱泉の登山口への林道が通っていなかった昭和20年代まで、地蔵岳登頂の最短ルートは、《穴山駅～平川峠～御座石or青木鉱泉～鳳凰小屋～地蔵岳》でした。初日は御座石or青木鉱泉まで歩いて一泊。二日目に鳳凰小屋に泊まり、鳳凰三山の稜線へ。その後三泊目を経て帰路につくというのが一般的だったようです。(※)

今では登山口まで車やバスで入れるようになりましたが、今回の内野さんのように、ごくごく稀に(年にお一人くらい？)穴山駅から歩いて鳳凰小屋までいらっしゃる方があるわけです。

さて、その内野さんですが、なんと今年で70歳目前。学生時代に山をされていましたが一度離れられ、本格的に再開されたのは60歳を過ぎてから。しかもハマったのは山を駆けるトレイルランニングで、最近になってようやくピークを踏む以前の山登りに戻って来たとのことでした。

山は本当にいろいろな登り方・楽しみ方があることを改めて教わりました。またぜひ鳳凰小屋でお会いしましょう！

(※)ちなみに、広河原へ林道が通る以前、北岳登頂の最短ルートもまた、《穴山駅～平川峠～御座石or青木鉱泉～鳳凰小屋～地蔵岳～白鳳峠～広河原～北岳》でした。松濤明著『風雪のビバーク』にも北岳バットレス中央稜を登るためにこのルートを通ったことが記されています。

アオト