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アコンカグア7日目~ニドの長い夜~

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目が覚める。バタバタと音を立ててはためくテントの中で、ランタンにそっと灯りを点す。時計を見やれば午前0時。
後頭部にズキズキと痛みが走り、血管がドクドクと早い脈を打つ。高山病の症状だ。
トイレに行き水をたくさん飲んで寝たみたが、結局3時間ほどでまた目が覚めてしまった。
どうせこの後も眠れないだろう。今日は朝まで寝ないことに決めた。
高山病は睡眠中に悪化することが多い。横になると呼吸が浅くなるからだ。
ここは標高5,500mで、酸素濃度は地上の約半分。まだ高度に順応できていないので、意識的に呼吸しないと酸素が足りなくなってしまうようだ。
とにかく今自分にできることをやるしかない。テントの壁にもたれかかりながら、水分をたくさん摂って、ひたすら深呼吸を繰り返す。10分ほどすると頭痛が少し和らいできた。
高山病には人それぞれに「壁」になる高さがあると言われる。
ぼくの場合はまず標高4,000m。その高さに順応するのに3~4日くらいかかる(今回はボリビアで順応済)。その次の壁がこの5,500mだったようだ。
この高さに順応するのに今度はいったいどれくらいの時間がかかるだろう。また3~4日?さらにその上の高さは…。頭痛とダルさの中でそんなことを思う。
用を足すためテントの外に出る。外気温は-10℃、身体を押されるくらいの風が吹くその頭上には、満天の星空が広がっていた。地上でこれほどの星空にお目にかかれることはめったにないだろう。
厳しさも美しさも同じこの山の一面なのだ。
そう思いつつ、明かりの灯るテントへと戻った。
アオト

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