登山案内

鳳凰小屋への主要登山ルート

※この山行図はデフォルメされています。必ず、正確な地図をご確認下さい。

鳳凰小屋への主要登山ルート

鳳凰小屋を拠点とするコースタイムの目安

※コースタイムはあくまでも目安です。休憩などその他の時間は含まれていません。無理のない山行計画を心がけましょう。

燕頭山コース

登り:5~5.5時間 / 下り:3~3.5時間

登山口は御座石鉱泉(駐車場は無料)。鳳凰小屋まで約1300mの標高差。燕頭山まではかなりの急登ですが、そこから鳳凰小屋までは傾斜が緩やかになり、甲斐駒ヶ岳・八ヶ岳・富士山を眺められます。花の種類も多く、初夏にはコイワカガミ、カメモラン、オサバグサなど、 7〜8月にはレンゲショウマ、マルバダケブキなどが咲きます。巨木がそびえ、苔むした岩が自然の庭園を作っています。このコースは鳳凰小屋のスタッフが入下山に利用するため、登山道がよく整備されており道に迷うこともありません。初心者でも、経験者と大差ない時間で鳳凰小屋まで到着できる道です。

ドンドコ沢コース

登り:6~6.5時間 / 下り:4~4.5時間

登山口は青木鉱泉。沢の登り下りがあるので、鳳凰小屋まで合計約1500mの標高差になります。南精進ヶ滝、白糸の滝、五色の滝など滝の景観がすばらしく、特に五色の滝は約50mの落差を擁して見ごたえがあります。また、五色の滝~鳳凰小屋の間には自然にできた日本庭園のような箇所があり、心癒されます。ここからオベリスクも見えます。このように登山道は変化に富んでいておもしろいのですが、ルート自体は険しい急登が続き、段差が大きいため、基本的に健脚者向けです。沢を横切る箇所もあるので、降雨後は注意をされてください。平均コースタイム(目安)は上記の通りですが、実際は脚力によって登りコースタイムが大きく変わります(5~8時間)。必ず時間と体力に余裕を持って臨んでください。

鳳凰小屋~地蔵岳周辺

登り:1時間程度 / 下り:30分

鳳凰小屋~地蔵岳の往復は約2時間。樹林帯を越え、砂地に足を取られながら急坂を登り切るとそこは〈賽の河原〉。お地蔵さんが並ぶ奥には甲斐駒ヶ岳がピラミダルな山容で美しくそびえます。ここから急に風が強くなるので、天候によっては注意が必要です。ここまで来たなら〈アカヌケ沢ノ頭〉まで行きましょう。お地蔵さんに向かって左上のピークで、5~10分ほど登れます。オベリスク、白峰三山をはじめ、360°の景観が美しい好展望地です。また地蔵岳周辺では、夏季にタカネビランジやホウオウシャジンなどの高山植物も楽しんでいただけます。

鳳凰小屋~観音岳方面分岐

登り:1時間 / 下り:40分

鳳凰小屋と観音岳方面をつなぐショートカット。樹林帯の急坂です。初日に地蔵岳に登ってしまった方が、二日目にこのルートで観音岳へ直接向かわれます。分岐から観音岳山頂へはさらに30分です。

鳳凰三山縦走コース

花崗岩の白とハイマツの緑が織り成す景色は、鳳凰三山特有のもの。日本庭園のようだとも言われます。周囲の展望にも恵まれており、富士山、白峰三山、甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳、奥秩父の山々、天気がよければ遠く北アルプスまで見渡せる気持ちのよい稜線ルートです。

中道コース

登り:7~7.5時間 / 下り:4~4.5時間

登山口は青木鉱泉。薬師岳から約1700mの標高差。ドンドコ沢コースを登られた方が青木鉱泉への下りに使うことが多いです。森の中をひたすら同じように下るルートで、険しくはありませんが、展望はあまり望めません。降雨時は木の根に滑らないよう注意が必要です。

夜叉神峠コース

鳳凰小屋から約7~8時間で夜叉神峠の登山口に着きます。距離は長いですが、道はなだらかで歩きやすく展望もよいです。夜叉神のバスが利用できる時期(夏季)には、中道を下るよりもこちらの方がおすすめです。

白鳳峠コース

鳳凰小屋から約5~6時間で広河原に着きます。登山者が少なく、静かな山歩きを楽しめる一方、道は険しく注意が必要です。下山時に事故が起きているのは、「高嶺~白鳳峠」「広河原のすぐ上」の二箇所。険しい急坂となっています。また「高嶺~白鳳峠」間はガスが出ると迷いやすくなります。悪天候時は、無理をせず、夜叉神峠に下りましょう。

御座石鉱泉~青木鉱泉

片道:40~50分

シラカバ林の登山道です。登山地図では、破線(点線)ルートになっていますが、しっかりしたマーキングのある安全な道です。青木鉱泉側からの入口がわかりにくいので、ご注意ください。青木鉱泉の下にあるバス停(駐車場)から50mほど奥に入り口の標識があります。